電柱が1本あるだけで、土地の価値は変わる?〜不動産屋の知られざる仕事〜
先日、近々売り出し予定の豊田市高岡町秋葉山の住宅用地で、中部電力の電柱を新たに設置するための打ち合わせを行いました。
電柱をたった1本設置するだけなのですが、現地での打ち合わせに小一時間。(笑)
「電柱1本で、そんなに時間がかかるの?」と思われるかもしれません。
しかし、これが馬鹿にできない大事な仕事なのです。
電柱の位置が少し違うだけで、駐車場の配置や車の出入り、建築計画に影響することがあります。
土地の使い勝手、場合によっては土地の価値にも関わってくるのです。
今回は、そんな身近で意外と奥深い「電柱」のお話です。
電柱にも種類がある?
皆さんは、電柱にも種類があることをご存じでしょうか?
大きく分けると、電力会社が所有する「電力柱」、NTTなど通信会社が所有する「電信柱」があります。
また、1本の電柱に電力線と通信線の両方が設置されている「共架柱」もあります。
つまり、NTTのケーブルが付いているからといって、NTT所有の電柱とは限らないのです。
さらに、電柱は高さや太さ(口径)、強度にも違いがあります。
支える電線の数や設備、設置場所の条件によって使用される電柱が異なり、太さや支線の有無によっても土地の使い勝手が変わります。
電柱は簡単に移動できる?
土地の購入を検討しているとき、駐車場予定地に電柱が立っていたらどうでしょう。
「少し横に動かしてもらえばいいのでは?」
そう思われるかもしれません。
実は、電柱は条件によって移設できる場合があります。
ただし、電線や通信ケーブルは周辺の建物にもつながっているため、移設先の確保や関係者との調整が必要です。
必ず希望どおりに移動できるわけではありません。
NTTの電柱移設、費用に驚くことも!
NTT西日本が所有する電柱の移設は、専用WEBサイトから申し込みます。
アカウントを作成し、移設場所や設備などを登録する仕組みです。
ここで、少し驚くことがあります。
申し込みの途中で、想像以上に高額な概算費用が案内される場合があるのです。
当社が経験した手続きでも、概算費用への同意が必要で、同意しなければ先へ進めない場面がありました。
「電柱を少し動かすだけなのに、こんなにかかるの?」
初めて見る方なら、驚いてしまうかもしれません。
しかし、この概算金額が必ずしも最終的な工事費用になるわけではありません。
実は、ここにも不動産屋の仕事があります
当社では、NTTの担当者と協議し、移設場所や工事方法を見直すことで、当初の概算金額より費用を抑えて手配できる場合があります。
もちろん、必ず安くなるわけではありません。
それでも、少しでもお客様の負担を減らせるよう、確認や調整を重ねています。
不動産屋の仕事というと、土地や建物を紹介して売買契約をすることだと思われがちです。
しかし、実際にはそれだけではありません。
電柱の所有者を調べ、設置や移設の可能性を確認し、費用や工期について協議する。
こうした表には見えない仕事も、不動産取引の大切な一部なのです。
最後に
普段は何気なく通り過ぎてしまう電柱。
しかし、私たち不動産業者にとっては、土地の可能性を左右することもある重要な存在です。
今回の豊田市での打ち合わせも、電柱1本のために小一時間。
でも、その1時間が、これからその土地に住まわれる方の何十年という暮らしに関わるかもしれません。
そう考えると、決して無駄な時間ではありませんね。
不動産屋の仕事は、物件を紹介するだけではありません。
ハマシン不動産では、こうした目に見えない一つひとつの仕事も大切にしています。